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Harugoro Shichimi

【人情裏長屋 主題歌】山本周五郎著 musicライブ! 言葉と音の文芸プロジェクト @TATURO-MusicChannel

Last updated 2025-06-29 22:00:21

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AudioBook https://youtu.be/qjmFbiqXIA0 専門ページ。丸竹書房・本文あり。 https://x.gd/L12V8 「人情裏長屋」は、市井の人々への温かい眼差しで知られる巨匠・山本周五郎の真骨頂ともいえる短編の名作です。本作は、映画化やドラマ化もされました。 普段は酒浸りの風来坊でありながら、実は剣の達人で、裏長屋の住人たちから「先生」と慕われる浪人・松村信兵衛。彼が、ある日突然押し付けられた赤ん坊を育てるために、酒を断ち、慣れない商売に精を出す姿を通して、血の繋がりを超えた親子の絆と、貧しくとも助け合って生きる人々の「人情」が感動的に描かれます。 作者紹介:山本周五郎(やまもと しゅうごろう) 貧しい人々や逆境にある者たちへの温かい眼差しで、数多くの名作を生み出した国民的作家。『赤ひげ診療譚』『樅ノ木は残った』など、その作品は映画やテレビドラマ化も数多く、時代を超えて愛され続けています。大衆文学の分野で活動しながらも、その高い文学性は純文学の作家たちからも評価されました。直木賞を辞退したエピソードは有名で、生涯にわたり在野の精神を貫いたことでも知られています。 あらすじ 木挽町の裏長屋に住む浪人・松村信兵衛は、昼間から酒をあおる風来坊だが、剣の腕は一流で、困った者を見捨てておけない心優しい男。そんな彼の元にある日、見ず知らずの浪人・沖石主殿が赤ん坊を置き去りにして姿を消す。「出世したら迎えに来る」という身勝手な手紙を残して。 信兵衛は憤りながらも、赤ん坊を「鶴之助」と名付け、育てる決意をする。彼はきっぱりと酒を断ち、慣れない夜鷹そばの屋台を引いて、鶴之助のために懸命に働く。隣家の娘・おぶんの助けも借りながら、次第に父親としての愛情に目覚めていく信兵衛。しかし一年後、立派な武士となって出世した沖石主殿が、鶴之助を迎えにやって来る。我が子同然に育ててきた鶴之助の将来を想うとき、信兵衛が下した決断とは…。 解説 本作は、山本周五郎が繰り返し描いたテーマである「市井の人々の人情」と「血の繋がりを超えた親子愛」が見事に結晶化した一編です。信兵衛の稼ぎ方である「道場破り(ただし、最後はわざと負けてやる)」という設定には、彼のひねくれた優しさと、権威に対する反骨精神が表れています。彼が赤ん坊のために酒を断ち、夜鷹そば屋として働く姿は、人が誰かのために変わることの尊さを描き、読者に深い感動を与えます。「本当の親とは何か」という普遍的な問いを、江戸の裏長屋を舞台に温かく、そして少し切なく問いかける物語です。 主な登場人物 松村信兵衛(まつむら しんべえ) 本作の主人公。裏長屋に住む酒好きの浪人。剣の達人だが、その素性は謎。情に厚く、長屋の住人から「先生」と慕われている。 おぶん 信兵衛の隣家に住む心優しい娘。祖父と二人暮らし。信兵衛の身の回りの世話を焼き、鶴之助の育児を献身的に手伝う。 沖石主殿(おきいし とのも) 信兵衛に赤ん坊を預けて姿を消した浪人。家の再興と出世を第一に考える。 鶴之助(つるのすけ) 沖石主殿が置き去りにした赤ん坊。信兵衛とおぶんに育てられ、長屋の人気者になる。 重助(じゅうすけ) おぶんの祖父。夜鷹そば屋を営んでいる。 途方に暮れた 孤独な夜 君を抱いて歩いた河岸っぷち 暗い長屋の奥 むずかる声がまだ聞こえる 酒を飲んでも そばを売っても 癒やされることなんてない 君がいなくなったから 君の泣き声 笑った声 涙 着物を汚したこと ぐずったこと ぬくもりのこと そばにいてくれれば 何でもよかった まさかいなくなろうとは 君は枯れた心に風を入れた 慈愛という雨だった 壊れかけた心のかけらを 一緒にひろって歩いたみたい 僕は弱い人間で 過去にとらわれて 下ばかり見ていた 強い自分は偽りだった 僕は誰も助けてなかった 自分すら救えてなかった 人生に拗ねていただけで 自分に向き合わず 寄り道ばかり 出会いは突然で 止める手立てはない 人生を吹きとばす嵐みたい 君は あまりにむちゃくちゃで 曇天模様も いまではばからしい 灯り一つないと思った道の上 暗くしていたのは自分の手だった 君は僕の手を払いのけた 嵐の中でも 虹は見つかる 足元は 花でいっぱい 水を与えなかったのは自分 君は待ちわびた雨だった 痛みが力に変わろうとする さあ歩けと君がいう 心の灯りを強くして 風が逆でも帆を張ろう 人生は苦心惨憺するものだ いつかは風を受けるときがくる 絶望の淵なんてないからだ 思い通りにならないことばかり そんな人生を 今は愛したい 君が太陽みたいに 道を照らしてくれる 時間は戻せないが 新たな一歩が 自分を変える 砕けた心も 輝くしかない 君は希望のかたまりだから 未来への扉を開いて去った 昨日の影を越えて行くには 大きな一歩が必要だ ひとりぼっちの闘いは もうお開きにしよう つまずき 転び 前を向こう 希望はきっと前方にしかない ふと空を見あげれば いつだって君がいる 記憶の魔の手を逃れるために 前に進もう 新たな出会いと 嵐のために こんどは この子を 抱いていくつもり