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①五月雨日記
五月雨という言葉が好きなので、読んでみました。
剣術修行の旅に出た伊兵衛は、旅先で病にたおれ、本多家のやっかいになる。剣術を教える内に信用され、一人娘との婚約の話ものぼる。
ある日、夜釣りでおぼれる娘を助けた。娘は妊娠していて、ほどなく女の子をうんだことから、伊兵衛をとりまく情況はいっぺんしていく。
■登場人物
中根 伊兵衛……紀州徳川家の郡奉行の息子で、剣術好きがたたって、修行の旅に出る。
弥 助 ……伊兵衛を赤子のころから面倒をみてきた老僕。伊兵衛の剣術修行についてくる。
中根吉郎兵衛……伊兵衛の父。
介川 外記 ……駿州田中の城番本多家の老職。
な ぎ さ ……外記の娘。伊兵衛と将来の約束があった。
介川 伊織 ……外記の息子。
小 夜 ……身投げの娘。伊兵衛に助けられ赤子を産む。
み ど り ……小夜の子。
■用語集
不所存……フショゾン。考えの正しくないこと。思慮の足りないこと
肥立ち……日がたつにつれて、生育すること。病人や産婦が日増しに健康を回復すること
怜悧……レイリ。かしこいこと。りこうなこと。利発
七夜……シチヤ。子どもが生まれて七日目の夜。命名などの種々の祝い行事をする。
凄艶……セイエン。ぞっとするほどなまめかしいさま
舌鋒……ゼッポウ。言葉付きの鋭いことを、ほこさきにたとえていう。
詰問……キツモン。相手を責めて厳しく問いただすこと。
②艶書
1954年(昭和29年)5月 『小説倶楽部』
■あらすじ
岸島出三郎は、武家の三男で生涯を部屋住みで終えるのかと、絶望していた。愛した幼なじみは、いつか嫁ぎ、一人さみしく死んでいくのかと。けれど、すきなことを追いかけたことで、しだいに道が開けていく。
一途な男、真摯な生き様を描いた、山本周五郎の傑作です。
■登場人物
岸島出三郎……部屋住みの三男。七重主催の宵節句の時に艶書を受け取る。
七重……出三郎の幼馴染。忠也の嫁になる。
定高半兵衛……久太夫の三男。定高家の養子。藩侯の側近。
岸島和兵衛……出三郎の長兄。
岸島林二郎……出三郎の次兄。
岸島元右衛門……出三郎の父。老職。
かな女……出三郎の母。
新村勘右衛門……七重の父。中老。岸島家の隣家。
せき女……七重の母。
笠井忠也……出三郎の友人。七重を妻にするが、隠し子がいた。
笠井十兵衛……忠也の父。老職。
井口かしこ、永田松枝、藤井かなえ、大場いね、永田幾代、三波ふみ……七重主催のひな祭の客の娘。
林久太夫……留守役。半兵衛の実父。
長門守宗寿……藩主。
立之助……新村勘右衛門の長男。
たみ……立之助の子。
村山享書……城代家老。
河井右京……家老。
野口行之助……老職。
和泉図書……老職。
■用語集
加判……カハン・重職。署名も押印を行う。
展墓……テンボ・墓参り。
迂愚……ウグ・愚鈍なこと。
露悪……ロアク・欠点や悪いところをわざとさらけ出すこと
黙契……モッケイ・無言のうちの合意。
改易……カイエキ・江戸時代で、士籍を剥奪、家禄を没収する刑罰。
③宵闇の義賊
1952年(昭和27年)5月 『講談読切倶楽部』
■あらすじ
引っ捕らえるは、鼠小僧次郎吉!
江戸市民を熱狂させる次郎吉をおう、松田屋勘次郎。子分子方もはなれていき、御用聞き仲間にも見放される中、正義の十手だけをたよりに、鼠小僧にせまっていく。
山本周五郎の任侠もの!
山本先生は、台詞回しもウマイよな、と思わせる作品です。
お聴きください。
■登場人物
松田屋勘次郎……御用聞き。鼠小僧を捕まえようとして大怪我を負う。
お夏……長屋の娘で、勘次郎の幼なじみ。
権七……勘次郎の子分。最後まで勘次郎に従う。
鼠小僧次郎吉……江戸の大盗っ人で、人気者。
喜兵衛……勘次郎の父。御用聞き。だが、鼠小僧捕縛中になくなる。
和泉屋藤兵衛……御用聞き。
吉造……太物商の番頭。
■用語集
悪罵……アクバ・口ぎたない悪口。ひどくののしること。
偏在……ヘンザイ・かたよって、ある場所にだけ多くあること。
糊口……ココウ・くちすぎ。
奢侈……シャシ・必要な程度や身分を越えたぜいたく。
嘲罵……チョウバ・あざけりののしること。
舌鋒……ゼッポウ・言葉のほこ先。鋭い弁舌。
身じんまく……身支度と身仕舞いの混合語で、自分のことを自分できちんとおこなうこと。自分で生計を立てること。
■この動画の目次
0:00 五月雨日記 一
13:53 五月雨日記 二
28:04 五月雨日記 三
0:00 艶書 一
9:58 艶書 二
20:30 艶書 三
30:23 艶書 四
41:40 艶書 五
49:52 艶書 六
59:51 艶書 七
1:09:47 艶書 八
1:19:46 艶書 九
0:00 宵闇の義賊 一
6:16 宵闇の義賊 二
12:36 宵闇の義賊 三
18:44 宵闇の義賊 四
25:12 宵闇の義賊 五
31:01 宵闇の義賊 六
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