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『貞操問答』は、昭和初期の日本を舞台にした作品。
大正デモクラシーの余韻を残しつつも、経済的不安が広がり、女性の生き方にも大きな変化が訪れていた。
裕福だった家庭が没落することで、娘たちが家庭を支えなければならないという現実が、物語の大きなテーマとなっています。
家族の経済的困窮と、それに翻弄される姉妹の姿を通じて、女性の自立と貞操観念を問う内容となっています。特に、新子(しんこ)は家族のために働く決意をし、時代に翻弄されながらも誇りを持って生きようとする姿が描かれます。
🌸 南條家
🌟 南條 新子(なんじょう しんこ)
本作の主人公。清純さと仇っぽさを併せ持つ、聡明で意志の強い女性。
家計を支えるため、家庭教師の仕事を得ようとする。
家族のために働く決意をしているが、経済的な問題に苦しむ。
生活のために前川家の家庭教師になろうとする。
🌸 南條 圭子(なんじょう けいこ)
新子の姉。家族の中で最も美しいとされる。
女子大に通いながら文学や演劇を愛し、新劇研究会のメンバー。
生活には無頓着で、本を買うためにお金を使い続ける。
金銭感覚が乏しく、妹の新子に頼りがち。
🌸 南條 美和子(なんじょう みわこ)
新子の妹。小柄で快活、天真爛漫な性格。
無邪気で自由奔放な性格で、姉の新子をからかうことも多い。
家の経済状況に無頓着で、欲しいものがあるとすぐお金をねだる。
🌸 南條家の母
亡夫の遺産で生活していたが、浪費癖があり、経済観念に乏しい。
夫の死後も派手な暮らしを続け、家計が苦しくなったことに気づいていない。
家の貴重品を売ることで生活を維持しようとするが、深刻さを理解していない。
🔹 美沢直巳(みさわ なおみ)
ヴァイオリニスト。以前は女学校の音楽教師だったが辞職し、新音楽協会の練習生となる。収入は減ったが、音楽の道を諦められない。新子とは長年の恋人関係だが、結婚に踏み切れず、美和子との軽い交流が新子を不安にさせる。
🌸 重松
日本橋の時計屋で、南條家の貴重品を買い取る。
昔は品物を売りに来ていたが、近年は南條家の家財を買い取る立場に。
小柄でずる賢い商人。母に金を渡すときも、少しでも得をしようとする。
🏡 前川家
🌟 前川 準之助(まえかわ じゅんのすけ)
四十歳過ぎの紳士。新子の家庭教師の雇い主。
元々米国留学の経験があり、レディ・ファーストの精神を持つ。
上品で理知的な人物でありながら、家庭では妻の綾子に頭が上がらない。
妻との関係に問題を抱えつつも、新子に特別な感情を抱く。
🌸 前川 綾子(まえかわ あやこ)
準之助の妻で、子爵家出身の女性。プライドが高く、美貌と気品を兼ね備えている。
夫や家族に対して絶対的な支配力を持ち、家では「女王様」のような存在。
夫人としての威厳を持ちつつ、家庭教師の新子を見下し、冷たく接する。
自分の意志を通すためには手段を選ばない。
🌸 前川 路子(まえかわ みちこ)
準之助の妹。新子の学友であり、新子に家庭教師の仕事を紹介する。
兄とは異なり、親しみやすい性格。
兄の結婚生活を「妻に呪縛されている」と評し、義姉の傲慢さを批判している。
兄のためにも新子に頑張ってほしいと考えている。
🌸 前川 小太郎(まえかわ こたろう)
前川家の長男。十二歳の少年で、勉強が苦手。
甘やかされて育ったため、家庭教師が必要になった。
わがままで人見知りな一面がある。
🌸 前川 祥子(まえかわ さちこ)
前川家の長女。小学校三年生の女の子。
元気で素直な性格で、新子にもすぐに懐く。
家庭教師の必要はないが、兄の勉強を真似てついてくる。
🎭 その他の登場人物
🌸木場逸郎(いつろう)
夫人の母方の遠縁にあたる青年。爽やかで礼儀正しいが、夫人の媚態に揺れる。
🌸 佐山(さやま)
新子の知人。彼女の聡明さと「聖母のような清らかさと娼婦のようなエロを持つ」と評する。
新子を「男殺しのタイプ」と皮肉交じりに称賛する。
🌸 杉原先生
新子の国語の先生。彼女の機転の良さを評価し、「どんな姑でも扱えるだろう」と評する。
本人は皮肉のつもりで言ったが、結果的に新子の優秀さが認められる形になった。
🌸 南條家の婆や
長年仕えている老女中。新子を慕っており、家事や買い物を手伝う。
口うるさい母にも忠実に仕え、南條家の生活を支えている。
🌸 小池利男(こいけ としお)
新劇研究会の監督。フランス帰りの劇作家で、公演の資金繰りに悩む。
🌸 久能(くのう)
老劇作家で、新劇の先輩。圭子の演技を評価する。
👩🎓 美和子の友人関係
🔹 相原珠子(あいはら たまこ)
美和子の親友。裕福な家の娘で、原宿の豪邸に住む。
🔹 珠子の兄
社交的な人物で、新音楽協会の美沢を友人として招待する。
🔹 その他の女学生たち
美和子の友人たち。皆裕福な家庭の娘で、美沢の登場に興味津々となる。
4. 物語のテーマ
1. 女性の自立
新子が家庭教師として働くことを決意する場面は、昭和初期の女性が経済的に自立することの困難さを象徴しています。
2. 家族の責任
父の死後、家計を支えようとする新子と、それを理解しない姉妹の対比が描かれています。
3. 恋愛と現実の狭間
美沢との関係、新子の現実的な視点、妹の無邪気な態度が対照的に描かれ、恋愛に対する異なる価値観が示されています。
4. 社会階級と女性の役割
新子が働くことになる前川家は、上流階級の家柄であり、そこに雇われることの困難さが示唆されています。
第一部では、南條家の没落と、それに伴う新子の決断が描かれました。新子は家族のために働くことを決意し、前川家の家庭教師の職を得ようとします。しかし、そこには気まぐれな前川夫人が待ち構えており、物語は波乱含みの展開となります。
また、新子の恋人・美沢と妹・美和子の交流が、新子の心をかき乱す要素として描かれており、今後の展開に大きな影響を与えそうです。
次回以降、新子が前川家でどのように振る舞い、どのような困難に直面するのかが注目されます。
お楽しみに!
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