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『源氏物語』第49帖。薫25歳の春から26歳の夏にかけて。宇治十帖の五帖目にあたる。
登場人物
・薫:光源氏と朱雀院の女三宮の間にできた末息子。実は柏木との不義の子である。この巻での呼び名は、源中納言、昇進後は大将。出生にまつわる影から、世をはかなみ出家を志すが、道心深いと声望の高い八の宮を慕って宇治へ行くうちに八の宮の姫君たちと知り合う。大姫君に恋慕の情をよせていた。大姫から「自分の身代わりに妹(中の君)と結ばれてほしい」と望まれながら、匂宮を手引きする。
今上帝の中宮(明石中宮)は姉、左大臣(夕霧)は兄、冷泉上皇は世を忍ぶ兄であるため、それぞれから特別の情愛を寄せられている。
・匂宮:今上帝と明石中宮の皇子。次期東宮にと目されている。恋多き貴公子。
・中の君:宇治の妹姫。匂宮と結婚して京に迎えられる。大姫の死後、薫に言い寄られて困惑している。宮の御方。
・夕霧:娘の六の君(生みの母は藤典侍で、落ち葉の宮の養女となる)を、薫か匂宮、いずれかに娶わせたいと思っていたが、薫に女二宮との縁談が持ちあがったため、鉾先を匂宮に向ける。