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朗読【推理・ミステリ】久生十蘭 『金狼』🈡

Last updated 2021-10-14 18:00:08

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久生十蘭『金狼』(全5回) 『金狼』 「新青年」1936年7-11月号 ※前回の話 久我への疑いは現実のものとなった。葵が警視庁へ電話をかけると久我という警官は存在しないことがわかった。葵は久我が糸満殺しの犯人と確信し、久我を逃がす決意を固める。一方久我も血のついた釦から葵が糸満を殺したものと思い込み、何とかして逃がしたいと考えていた。事件の取材にあたっていた那須記者は久我の本名と、事件の前夜の女が女装した久我ではないかと推理する。話を聞いた乾が溜堀を浚ってみると果たして血の付いた女の服が上がってきた。 <登場人物のおさらい> ・遺産相続の手紙をもらった5人 久我千秋:現場の血だまりから釦を拾い、葵を疑う。 葵:久我の言動から久我を疑う。 乾(二十日鼠):骨董家具屋の主人。チル、ハナとつながりがある。葵に執着している。 西貝記者(酒鼻):乾に情報を流している。 古田(菜っ葉服):乾に密告されて取り調べを受けた。 ・その他の人々 那須記者:事件を追う新聞記者。 山瀬:久我の同志。 朱砂ハナ:久我たちの住むアパートの大家。事件前夜は密淫売の容疑で洲崎署に留置されていた。 鶴(チル):18,9の娘。シネラリアのダンサー。琉球の出身。乾のもとに出入りしている。 糸満南風太郎:事件の被害者。バー【那覇】のマスター。事件前夜、謎の美女と大酒を飲み酔いつぶれ、殺されていたのを発見された。あくどいことで貯め込んだ金があり、金目当ての犯行とされる。 久生 十蘭 1902年4月6日 - 1957年10月6日