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#読みがえり
謡曲には節(ふし)の部分と詞(ことば)の部分があります。
詞は観衆に対するものと特定の相手に対するものと独りごとの3つに大別されます。
朗読者としての私は詞を大事にしているわけですが、
中でも相手に対して過去の出来事や由緒などを物語る「語(かたり)」というものに
ひときわ興味を持っています。
「語」は謡曲において重要な聞かせどころとなっていますが、
節という音階的なものを伴わないだけにやりがいがあります。
趣味として続けている謡曲の中より
いくつかの「語」を実際に声に出して、ここで取り上げてみようと思います。
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其の一
観世流謡曲「定家」より
式子内親王始めは賀茂の斎の院にそなはり給ひしが。
程なく下り居させ給ひしを。定家の卿しのびしのびの御契り浅らず。
その後式子内親王程なく空しくなり給ひしに。
定家の執心葛となつて御墓にはひ纏ひ。互の苦み離れやらず。
共に邪淫の妄執を。御経を読み弔ひ給はゞ。なほなほ語り参らせ候はん。
朗読(語り):日髙徹郎
Ted Hidaka